2016年3月25日金曜日

NHK これがカラダの新常識 若さと美のヒミツ

http://www4.nhk.or.jp/P3771/

NHKでまた腸内細菌の話がありましたね。


ネズミの実験ですが


脂肪に短鎖脂肪酸を混ぜ込んだ餌と

脂肪だけの餌。

この餌の違いで、ネズミに大量に食べさせた結果、

脂肪だけのネズミは体重が20%以上増え、

短鎖脂肪酸入りの脂肪を大量に食べたネズミに
体重変化なしだったんですよね。



23グラムのマウスを2匹用意します。




食べさせるエサは脂肪の塊です。






片方のエサには謎の白い粉、「短鎖脂肪酸」をまぶして与えます。




マウスは大好きな脂肪の塊をモリモリ食べます。




なんと、短鎖脂肪酸をまぶした脂肪の塊を食べたネズミに
体重の変化なし! というか少し痩せたくらい。汗

一方普通に脂肪の塊を食べたマウスは体重が20%アップ!

人間でいえば、体重60kgの人が72kgになるような感じですね。




この脂肪の塊にまぶした粉は短鎖脂肪酸です。

この絵のように腸内細菌が我々が食べた食事を分解して

生成代謝する乳酸菌生産物質です。






この短鎖脂肪酸は腸内の毛細血管から吸収され
体内全身に送られます。





短鎖脂肪酸は体内に脂肪分が吸収されるのをブロックする役目を持っています。

だから太らないのです。


短鎖脂肪酸の血中濃度が安定すると

食事で摂取した脂肪分が体に蓄積されにくくなるわけですね。
これは短鎖脂肪酸の主に酢酸の働きでしょうね。




この方、一度に大量に夜寝る前に毎日爆食される方です。
フードファイターと同じくらい爆食します。

ですが、スリムでまったく太らないのです。

その方の腸内細菌を見てみると・・・





短鎖脂肪酸を代謝生成することができる、善玉菌群が普通の人より多いのです。

だから、腸内環境が整って善玉菌が多い人というのは

短鎖脂肪酸の血中濃度が安定しているから太りにくいのです。




短鎖脂肪酸は腸内細菌が作る

天然の肥満を防ぐ薬


とまで言ってしまいましたね。

はい。そうなんです。天然なので副作用はもちろん一切ありません。


このように腸内に善玉菌が多くいる人は羨ましい~!と思われるかもしれませんが

ちゃんと増やせますのでご安心ください。

ヒト由来の短鎖脂肪酸サプリメントは探せば売っていますし、

さらにプラスして、キノコ類、野菜、ナッツ類、海藻類、大豆食品を

バランス良く食べれば、ちゃんと増えますよ。


ただし、ケーキやお菓子など脂質が多いものや乳製品の食べ過ぎは

ダメですよ。






実は短鎖脂肪酸にはもっといろいろな効果があります。



有名なのは糖尿病対策ですね。こちらは体内での糖の代謝を促します。



もう一つは腸内の炎症を抑える効果です。


主には短鎖脂肪酸である、酪酸とLー乳酸の効果ですね。


腸の炎症(腸炎)にも短鎖脂肪酸が効果的なのです。



しかも、、、、短鎖脂肪酸には腸内の善玉菌を
増やす働きもありますから、

短鎖脂肪酸を食べると、食べた分以上に、善玉菌が活性化するので
血液中の短鎖脂肪酸の血中濃度を長時間安定させることが出来るのです。(実はこのポイントが一番大事なのです)


酢酸がいいからといって、黒酢を飲んでも残念ながら
それ程、効果はありません。ゼロとはいいませんが・・


短鎖脂肪酸は健康や美容を維持するための究極の成分といって

間違いないです。


それと、もう一つ。

ヨーグルトや腸まで生きて届く乳酸菌サプリを飲んでも

 

短鎖脂肪酸は増えないのでだまされないように・・




ちゃんと、ヒト由来の短鎖脂肪酸のサプリを摂取しましょう。




2016年3月12日土曜日

乳酸菌飲料、ただし、乳酸菌は殺菌されているわけ


http://togetter.com/li/947492


最近、このような乳酸菌飲料は殺菌されていて乳酸菌が入っていない。

乳酸菌は生きて腸にまで届く必要がない!

というニュースや投稿、つぶやきが非常に増えています。


これも研究者の間では常識中の常識となります。

酵素ドリンクでもお話しましたが、

ドリンクって出荷される前に必ず、高温殺菌されるんですね。

これは法律によって定められています。

だから、ドリンクは酵素だろうが乳酸菌だろうが、みんな死んでしまっているのです。


カルピス社は以下のように回答しています。

乳酸菌は死んでも乳酸菌が発酵代謝した乳酸などの栄養素が
含まれています。と。

そうなんです。

乳酸菌にはそもそも栄養素もないし、腸まで生きて乳酸菌が届いても

 

自分の腸内では棲みつけないのです。


(乳酸菌だけでも数百以上の種類がありますからね。)


ですから、何度も言いますが、生きて腸までに届く乳酸菌サプリは

 

本当に効率が悪いのです。



また、乳酸菌飲料は乳酸などの栄養素が非常に微量しか含まれていないのですね・・・その代わり、添加物や糖分がたっぷりで、かえって体に悪いと思います。乳酸菌飲料を飲むくらいなら、白湯(さゆ)を飲んだ方が体にはいいのです。



本気で腸内環境をケアしたいのであれば、

心のケア(ストレスをためない)
運動  (血流と新陳代謝)
食事 (大豆食品、野菜、海藻、きのこ類)

そして、自分の腸内の悪玉菌を減らして善玉菌を増やす

ヒト由来の乳酸菌発酵エキス(短鎖脂肪酸)


これが大事なのです。





2016年3月7日月曜日

寿命まで左右する!驚異の腸内フローラ


http://toyokeizai.net/articles/-/67793

今日はとても素晴らしいと思ったので、この記事に関して説明したいと思います。

この記事の内容に関しては私のブログでほとんど説明していることばかりですが

要約すると2点ほど。


1.人の寿命を左右する免疫力を向上させる物質は腸内で善玉菌によってつくられる。



2.認知症や自閉症などの脳に関わる問題を解決する物質も腸内の善玉菌によって作られる。



ということです。

 

腸と脳が密接に関わっていることは研究者の間では常識中の常識。


腸内細菌が生成する物質にはステリルグルコシドという抗ストレス作用の効果がある物質も発見されています。


簡単に言えば、腸内環境が整っているとリラックス効果があるということです。


確かにおなかの調子がいいと気分がいいですよね。

逆におなかの調子が悪いと・・

腹の虫がおさまらない・・と昔からいわれるように、

腹の中で悪さをして暴れる虫とは悪玉菌のことなのでしょうね。



生物ってもともとは腸だけだったのです。目に見えないような小さなチクワみたいな

微生物は栄養を吸収し食べかすを排出する腸の機能しかもっていなかったのです。


脳の方が腸の後から発達した機関なのです。


まあ、そんなことはどうでもいいことかも知れませんが、


腸内環境を整えれば、脳の調子もよくなって、リラックスして集中できるようになれるわけですから

一挙両独なわけです。


腸内環境を整える一番の近道、

 

それは「ヒト由来の乳酸菌で生成した短鎖脂肪酸」を接種することです。


もちろん、運動や食事も大事ですよ。


つくづく、腸は体の根本であることに気づかされます。










 

2016年3月6日日曜日

やせる! 若返る! 病気を防ぐ! 腸内フローラ10の真実



NHKスペシャル取材班 (著)  主婦と生活社

今回はこの書籍に関して説明したいと思います。

腸内フローラを理解するためには、わかりやすくとてもいい良書だと断言できます。

やはりこの書籍の中でも

腸内フローラ、腸内細菌の驚異の力として紹介されているのが

腸内細菌が腸内で生成する「短鎖脂肪酸」です。

個人的には何故、乳酸菌生産物質という名前を出さないのかわかりませんが・・

いろいろと大企業に気を使うところがあるのでしょう。


この中で、とても大事なことを書かれている箇所があります。


癌、糖尿、肥満、アレルギー、免疫など年齢を重ねても

健康な体を維持することで一番大事なことは

血液中の「短鎖脂肪酸」濃度を一定の高さでキープすること。


という一文です。


これは研究者にとっては当たり前のことですが、一般の方には少しわかりにくいのかもしれません。

血液中の「短鎖脂肪酸」濃度を一定の高さでキープする
 
とはいったいどういうことでしょうか?


これは腸内で「短鎖脂肪酸」を生成することが出来る善玉菌が安定していれば、

常に「短鎖脂肪酸」を生成することができるので、血液中の「短鎖脂肪酸」濃度を長時間保てることが出来るということなのです。


そして、とても大事なことですが、繰り返しになりますが

善玉菌とはあくまでも自分が赤ちゃんの時から棲みついている、自分の乳酸菌でないと意味がありません。


私が何度も、一般的な乳酸菌サプリメントやヨーグルトのような

自分の腸とは関係の無い乳酸菌を、しかもたったの数種類だけ

腸に届けたとしても、実感するのはとても難しいといっているのは

そのためなのです。


結論を言えば、乳酸菌を取ることよりも、

 

自分の善玉菌を守り育てることが大事なのです。


そうすれば

「短鎖脂肪酸」の血中濃度を保てる!

→若さを保つ健康体になれる!のです。



自分の善玉菌を守り育てるための、強力な方法としておすすめするのが

ヒト由来の乳酸菌から生成された、「短鎖脂肪酸」のサプリメントを接種することなのです。



この「短鎖脂肪酸」はそのまま腸内の毛細血管から吸収されるのはもちろんですが、

自分の腸内の善玉菌を守る、「なわばりエキス」としての役割を担うのです。

短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性に保ち、

アルカリ性で繁殖する悪玉菌の勢力を弱めることができるのです。


弱酸性になった腸から排出される、、

「ウンチ」


明るみのある茶色で、臭いもやや酸味のあるものになります。



そうなのです。腸とうんこは弱酸性が望ましいのです。

これ意外に知られてないですが、考えてみれば当たり前なのです。

腸の中の温度って37度なんです。真夏の炎天下の温度ですよね。

37度の炎天下の生ごみって普通にすごい臭いが出ていますでしょ。

あれを腐敗臭といいますが、アルカリ性によったウンチもまさにそれ。

便が腸内でアルカリ性によっているため悪玉菌が繁殖するため、

腸内で食べたものが腐敗するのです。

ウンチの臭いが異常に臭かった私は・・腸内で食べたものが腐敗していたのです。

大事なことなので繰り返しますが

アルカリ性で便が腐敗し

酸性で便が発酵すると覚えてください。


<まとめ>

健康な体を維持するためには

血液中の「短鎖脂肪酸」濃度を一定の高さでキープすること

  そのためには

腸内を弱酸性に保ちましょう。


適度な運動

そして食事は

野菜、大豆製品、キノコ類、海藻類、ナッツ類(くるみ)

これらをバランス良くとることを意識しましょう。

そして

ヒト由来の乳酸菌から生成された、「短鎖脂肪酸」のサプリメント


 をとること。


これがベストな答えです。




2016年3月4日金曜日

多すぎて選べない! 世の中に溢れる健康食品

今日は世の中にあふれる健康食品に関して

食品製造の裏を知る立場から解説をしていきたいと思います。

 

<酵素ドリンクに酵素なし>




その通り、効果はありません。

最近、流行の酵素ドリンク。これって酵素は一切入っていないって
知っていましたか?

広島大学大学院 理学研究科 数理分子生命理学専攻 生命理学講座の芦田嘉之先生



の書籍でも明らかになっていますし、食品業界では常識ですが

酵素ドリンクをボトルに充填した後に100度以上で殺菌されるので酵素は完全に死んでいるのです。

ただ、熟成発酵した酵素は体に合わないとすぐに下痢になったりするので殺菌されなければ返って体に危ないのです。だからボトル充填後の殺菌は法律で決まっているのです。
(あくまでも個人的な見解ですが、生きた酵素のサプリメントで下痢になる人が非常に多いと感じています。私もその一人で生きた酵素は飲んで2時間後くらいで必ず下痢になってしまいます)


さて、酵素ドリンクといえば、置き換えダイエット。

つまり、朝食か夕食を酵素ドリンクに置き換えれば痩せると・・・

ダイエットは結局のところ、カロリー制限+運動や基礎代謝によるカロリー消費がすべてなので、

食事をドリンクに置き換えれば誰でも痩せれます。

ですが、ほとんどの人が続かず、リバウンドして、返って痩せにくい体になてしまうのです。

専門医は皆知っていますが、この置き換えダイエットは非常に危険なのです。


酵素ドリンクのような高額なものを買うぐらいであれば

ご飯やパンの量を減らす、お菓子を減らす、揚げ物はなるべく避ける

夕飯に必ず大根おろしや、きゃべつ料理を加える

腹筋を毎日、少しでもいいからコツコツ続ける。

それにプラスで乳酸菌発酵エキスをプラスすれば文句なしです。


業界的にも酵素ドリンクはユーザーからの不満(痩せない、リバウンドする、続けられない)が非常に多い商品であると感じています。



<熱風で乾燥させて作ったものが青汁の粉

酵素やビタミン一切なし>


これも多くの方が利用されているものですが
製造工程を見ると、、どうなのかなと思います。

青汁ってその多くは粉になっていると思いますが

あれって青菜を粉砕した後に高熱の熱風で一気に乾燥させて

粉末状にするんですね。

結局、熱で壊れてしまう酵素やビタミンは一切期待できません。

酵素やビタミンの入っていないものを野菜の代わりといえるのでしょうか?

多くの青汁にはビタミンなどを添加していますが、

それらは安価な人工ビタミンなのです。

>熱風で乾燥された粉。野菜の代わりとは言えません。


何も飲まないよりはマシですが、出来るのであれば

毎朝、野菜ジュースを自分で作って飲むのが一番です。


私にとって最高の朝食とは、

野菜ジュースと乳酸菌発酵エキス、そしてオメガ3とポリフェノールがたっぷりの炒ったクルミです。それと人肌の白湯(さゆ)をたっぷり1杯。

はっきり言いますが40歳を超えたら朝食はこれくらいで十分で
青汁もいりません。

朝こそたっぷり食事を!は成長しなければならない子供だけです。
内臓機能の浪費を抑えるためにも、朝食だけでなく夕食もなるべく野菜中心で食べ過ぎ飲みすぎを避けましょう。

もちろん、ヨーグルトや牛乳も必要ありません。


 

<乳酸菌サプリメントもヨーグルトも効果なし>


繰り返しになりますが、いわゆる普通の乳酸菌サプリメントは

腸まで届いても、自分の腸内の乳酸菌とは違うので排出されてしまいます。

ヨーグルトも同じで、かなり大量に食べないと効果は期待できないです。

ヨーグルトも乳酸菌サプリメントもせいぜい

1~5種類程度の菌。 自分の腸にとっては、自分の仲間ではない雑菌が入ってきたという認識でしかないのです。

結局、ヨーグルトも乳酸菌も乳酸菌発酵エキスと違って

短鎖脂肪酸が一切入っていないので、どうしても効果が薄いのです。

ヨーグルトや乳酸菌サプリメントがイマイチ実感が薄いのがそのためです。

ヨーグルトは既に日本全体で7000億以上の市場があります。
今更、ヨーグルトは腸内環境を整えるわけではない・・とは
正直に言えないのです。

ただ、ヨーグルトには様々な栄養素はあるので、
まったく意味がない食べ物といっているわけではありません。
カルシウムも豊富で子供には最適な食品だと思っています。



<コラーゲンは胃酸で分解されてただの糖に。

ぷるっぷるの肌ではなく、ただむくんでいるだけ>


これも実は多くの方がすでにご存知だとおもいます。

コラーゲンはタンパク質の一種で胃酸や小腸で分解されそのほとんどが糖質に変化し腸の毛細血管から糖質として吸収されます。

大人になるとたんぱく質をとってもアミノ酸に変化しないで糖質に変化してしまうのです。

低分子コラーゲンも残念ながら一緒。



その通り効果は全くありません。

食べたコラーゲンが肌のコラーゲンにかわることなどないし、

医学的な根拠も一切ありません。


どうせ食べるのであれば、コラーゲンの原料となる必須アミノ酸類など、幅広いアミノ酸を摂取することが大事なのです。







<黒酢>
黒酢も人気ありますね。

人気の理由は豊富な必須アミノ酸と言われていますが・・

豊富なアミノ酸類として比較した場合

乳酸菌発酵エキスは黒酢の約200倍、必須アミノ酸が含まれています。


これも専門医であれば理解しているのですが

美肌とはコラーゲンではなく、肌の保湿力です。

保湿力→キメが細かく立体的に

→キメの深さと細かさにより、光の屈折で美しい肌に見えるのです。






実は肌の保湿に関しては、まずは腸内環境がととのっていないとだめなのです。

乳酸菌発酵エキスには短鎖脂肪酸だけでなく、必須アミノ酸も黒酢の200倍ですから、腸内環境を整え肌質を向上させる超上級テクニックなのです。












2016年3月1日火曜日

NHKスペシャル 腸内フローラで解明された短鎖脂肪酸とは? その2

具体的な短鎖脂肪酸の効果に関して検証していきたいと思います。


肥満、アレルギー、糖尿病への効果に関する話も多いのですが


癌(がん)への効果に関して今回は検証していきたいと思います。


実は短鎖脂肪酸が癌に対して効果を発揮するという研究はかなり前から盛んにおこなわれています。


短鎖脂肪酸 癌 で検索すればたくさん検索結果が出てきます。

ですが、難しい内容や怪しい内容が多いので

ここでは、正しい情報をなるべくわかりやすく解説したいと思います。



<そもそも何故、人は癌になるのか?>

これは多くの方がご存じだとは思いますが

健康な人にも癌細胞は日々生まれています。

体内で生成されるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が日々生まれてくる癌細胞を破壊するのですが

肝心のNK細胞が加齢とともに減少してしまうのです。

そして癌細胞がNK細胞に勝ってしまうと

正常な細胞が癌化すると言われています。

(ちなみにNK細胞が大きく減少しはじめるのは40代に入ってからです)



もう少しわかりやすく、別の言い方で説明します。

癌はまず、炎症から始まります。


腸炎、肝炎、膵炎と、、、まずは炎症からですよね?


腸炎が大腸癌に、肝炎から肝癌に、膵炎が膵臓癌にと。

日々の生活習慣と加齢の中で少しずつ、臓器が炎症していき

それが癌化するといったことが一般的な癌への変異なのです。


最初に結論をいいます。

腸の慢性炎症が一番の根本原因

だと、最近の研究でわかってきています。



(胃癌に関してはピロリ菌の感染症なので、ピロリ菌の除菌が胃癌対策の近道です。
ただし、ピロリ菌を除菌していないと腸の炎症によって胃炎→胃癌が促進されます)


実は私も腸炎に長年苦しめられてきました。

これは生まれつきというよりも、社会に出て就職してからです。

大企業に就職したものの、営業ノルマや社内の競争はきつく

帰宅は毎晩、午前様は当たり前。

憂さ晴らしに、帰宅途中でビールとチャーハン、ラーメンをたらふく食べて

帰宅したら、気絶したようにすぐ就寝。

5時間ほど寝たら、飛び起きて出社してハードワークの繰り返し。

これを何年もやっているうちに、だんだんと腸の調子が悪くなってしまいました。

毎日、ねっとり粘液質なゆるくて、とても臭い便しかでなくなってしまったのです。

このころは上司や妻に「口臭が尋常じゃない。人の臭いでない。臭すぎる」とまで言われました。


自分では口臭にまったく気づいていなかったのですが・・


そして、会社の研修旅行で同部屋の上司に、

私の大便の後のトイレの臭いが臭すぎて


「お前、何か病気ではないのか?」と本気で心配されてしまいました。


後で医者に調べてもらってわかったのですが、実はこの症状こそ、

腸が慢性炎症しているという状態でした。



腸は栄養を吸収する大事な器官ですが、毛細血管が集中し、

臓器の中でも非常に酷使される部位だと言われています。


この部分にストレスと必要以上の飲食の消化吸収の負荷が毎日のようにかかると

腸が炎症し、さらに、その炎症が慢性化するのです。


この腸の慢性炎症ですが、何が怖いかというと、

この腸の炎症は他の臓器に飛び火するということなのです。



つまり、腸が慢性炎症になると、膵臓や肝臓の炎症につながるのです。


その理屈も既にわかっています。


そのポイントとなる成分が酪酸という成分です。


酪酸とは腸内細菌が生み出す「短鎖脂肪酸」の成分の一つです。


実はこの酪酸は体内の炎症を抑える、腸内細菌が生成する天然の抗炎症成分です。


この酪酸は、

加齢とともに善玉菌が減少してしまうと、腸内で生成する酪酸も減少してしまうのです。

さらに、

腸が慢性炎症の状態になってしまうと、この酪酸が腸で大量に消費されてしまい

膵臓や肝臓などの臓器にまで抗炎症成分である酪酸が

行きわたらなくなってしまうのです。


そうすると、膵臓や肝臓の炎症を抑えるための酪酸が不十分で

膵炎から膵臓癌になったり、肝炎から肝臓癌に悪化したりということが起きてしまうのです。


最近では研究が進んでいる病院では、肝臓や膵臓を長期的な視点で


回復させるために、まずは腸内環境を整えるということを先に取り組ませているのです。



癌にならないためには、まず体の炎症を小さな芽のうちに

ついばむことなのです。


ただ、一つ大事なこと。

癌が発症してしまったら、その癌の部位やステージよって

千差万別なので、短鎖脂肪酸に頼れば大丈夫だとは思わないことです。

短鎖脂肪酸で癌が治るといったような、

甘いささやきをするような業者には騙されてはいけません。

(術後の免疫ケアとして食事に短鎖脂肪酸を取り入れることはいいことですが、
癌を治す薬としては今の段階ではエビデンスが足りないのです)

特に会員登録でねずみ講のような販売業者には十分に注意してください。

100%、必要以上に高額な数万円以上の商品を押し売りされます。

あくまでも癌の予防という認識で、短鎖脂肪酸を毎日接種する、

そして善玉菌を増やす努力を日々行うことが大事なのです。

腸内環境を整えるということは一朝一夕ではできないのです。


また、本当にちゃんとした短鎖脂肪酸であれば、ウンチのような変な臭いは一切ありません。

短鎖脂肪酸の香りと味わいは、濃縮熟成したレモンのような深みと厚みのある

さわやかな酸味なのです。変な香りがするものは雑菌が残っている可能性があります。

ちゃんと製法特許をとった高純度の短鎖脂肪酸のサプリメントを選びましょう。


最後にまとめですが


腸の慢性炎症は万病の元です。


腸の慢性炎症を抑えるためには、腸内環境を整えること

つまりは、腸内の善玉菌を増やすこと、そして短鎖脂肪酸をサプリメントで接種することが大事です。

(一般的な乳酸菌サプリメントやヨーグルトでは効果はないのでご注意ください。
乳酸菌由来の短鎖脂肪酸で探すことが大事です。


もちろん、肉、油、アルコール、炭水化物の取りすぎ、ストレスは腸に負担をかけます。腸の炎症の原因となりますのでご注意ください。


<コラム:参照:大腸がんの患者数男性で初めて一位に>

http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100031/081900091/?bpnet


2013年ついに男性も大腸癌が患者数一位となってしまいました。

はっきり言いますが、今まで一位だった胃癌は今後、かなり少なくなることが予想されます。

なぜなら胃癌はピロリ菌による感染症なので

除菌が成功すれば胃癌になる確率は大幅に減るからです。

今後その認知は広がっていくかと思います。

もう、胃癌は除菌さえ成功すれば怖くありません。
(除菌中に酒さえ飲まなければ成功確率はかなり高いです。)

また肺癌も今後は男性に限っては減少していくでしょう。
(逆に肺がんは女性が今後間違いなく増加します。これは喫煙率と非常に密接な関係があります。)


しかし、その一方で

大腸癌はまだまだ増えます。これは間違いないです。

特に今、40歳以上の方が今後30年で大腸癌になるのが急激に増えると予想しています。

これだけ食が洋食化(肉、油、スウィーツなど)し、野菜不足、運動不足の現代社会では

避けて通れないと思います。

大腸癌にならないためには、正しく腸内環境のケアをすることが大事です。


私はその一助となるような情報提供を心掛けていきたいと思っています。



2016年2月29日月曜日

NHKスペシャル 腸内フローラで解明された短鎖脂肪酸とは? その1

NHKスペシャル 腸内フローラ 解明!驚異の腸内細菌で

大変に話題となった 短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん) という

一般の方には聞きなれない成分。


実は数十年以上前から世界中の多くの研究者の間で注目され研究されてきていました。


すこし番組を振り返ってみてみましょう。




↑ 番組オープニング





↑腸内細菌のイメージ 人間の腸内細菌の重さは約1.5kg 
数は1000兆個以上も存在しています。






↑白い丸い大きな物体が食物繊維や糖類など善玉菌のエサとなるもの。
まわりに様々な種類の善玉菌がばくばく、食べています。

そして、その周りにじゅわーーっと白い霧のようなものを吹きだしているように見えます。

これが、善玉菌が生成する「短鎖脂肪酸」です。


*正確に言うと、この生成物質は「乳酸菌生産物質、もしくは乳酸菌発酵エキス」といいます。


乳酸菌そのものではなく、乳酸菌が生成した物質に秘密があったことは、

これは画期的な事実です。





乳酸菌やビフィズス菌(これからは、総称して善玉菌と呼びます)が

生成する短鎖脂肪酸の効果として報道されたのが


・癌

・糖尿病

・アレルギー

・肥満防止


です。これは追って詳しく解説いたします。


ところで!



腸内環境が整っている大人の腸内細菌の善玉、悪玉、日和見の割合ってご存知ですか?

だいたい、善玉2割 悪玉1割 日和見7割と言われています。

日和見菌(ひよりみきん)とは悪玉でも善玉でも優勢な菌に変化できる菌です。






ちなみに赤ちゃんの善玉菌の割合ってご存知ですか?





なんと、赤ちゃんの腸内細菌は99%以上が善玉菌なのです。


短鎖脂肪酸は善玉菌群しか生成できない成分です。

ですから、赤ちゃんの腸内では「短鎖脂肪酸」が大量に生成されているのです


赤ちゃんのうんちって、酸っぱい臭いがしますよね?

あれが、短鎖脂肪酸の臭いです。


風邪知らずで、お肌ぷるっぷるの赤ちゃん。

あの赤ちゃんの元気で健康な秘密は腸内で大量に生成している短鎖脂肪酸にあったわけです。


でも、大人になると・・うんちが、すえた嫌な臭いになりますよね。

あれは、悪玉菌が生成する物質で、インドールやアンモニアなど発がん性物質を含んだ臭いなのです。

便秘が大敵と言われる理由はそれです。

悪玉菌が生成した発がん性物質が腸内の毛細血管から吸収され体全体にまわってしまうからです。

ちなみに、悪玉菌は肉や油などを好んで食べて繁殖します。
逆に言うと、悪玉菌がいないと肉や油を分解できないので必要な菌なのです。
大事なのはあくまでも細菌のバランスです。


さて、今回の内容をまとめます。


腸内環境を整える=健康と美容を手に入れるには短鎖脂肪酸が大事。

しかし、加齢とともに善玉菌が減少。

善玉菌の減少 →腸内で生成できる短鎖脂肪酸が減少する。

免疫や代謝、便通など健康な体質を維持するための短鎖脂肪酸が

加齢とともに減ってしまう →病気になりやすい体質、老ける



ここで、みなさん疑問に思いませんか?

加齢とともに減った善玉菌、短鎖脂肪酸・・

あきらめるしかないのでしょうか?


そんなことはありません。


次回はもう少し短鎖脂肪酸の効果と増やし方を解説していきたいと
思います。



<参照>短鎖脂肪酸 wikipedia
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%AD%E9%8E%96%E8%84%82%E8%82%AA%E9%85%B8