肥満、アレルギー、糖尿病への効果に関する話も多いのですが
癌(がん)への効果に関して今回は検証していきたいと思います。
実は短鎖脂肪酸が癌に対して効果を発揮するという研究はかなり前から盛んにおこなわれています。
短鎖脂肪酸 癌 で検索すればたくさん検索結果が出てきます。
ですが、難しい内容や怪しい内容が多いので
ここでは、正しい情報をなるべくわかりやすく解説したいと思います。
<そもそも何故、人は癌になるのか?>
これは多くの方がご存じだとは思いますが
健康な人にも癌細胞は日々生まれています。
体内で生成されるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が日々生まれてくる癌細胞を破壊するのですが
肝心のNK細胞が加齢とともに減少してしまうのです。
そして癌細胞がNK細胞に勝ってしまうと
正常な細胞が癌化すると言われています。
(ちなみにNK細胞が大きく減少しはじめるのは40代に入ってからです)
もう少しわかりやすく、別の言い方で説明します。
癌はまず、炎症から始まります。
腸炎、肝炎、膵炎と、、、まずは炎症からですよね?
腸炎が大腸癌に、肝炎から肝癌に、膵炎が膵臓癌にと。
日々の生活習慣と加齢の中で少しずつ、臓器が炎症していき
それが癌化するといったことが一般的な癌への変異なのです。
最初に結論をいいます。
腸の慢性炎症が一番の根本原因
だと、最近の研究でわかってきています。
(胃癌に関してはピロリ菌の感染症なので、ピロリ菌の除菌が胃癌対策の近道です。
ただし、ピロリ菌を除菌していないと腸の炎症によって胃炎→胃癌が促進されます)
実は私も腸炎に長年苦しめられてきました。
これは生まれつきというよりも、社会に出て就職してからです。
大企業に就職したものの、営業ノルマや社内の競争はきつく
帰宅は毎晩、午前様は当たり前。
憂さ晴らしに、帰宅途中でビールとチャーハン、ラーメンをたらふく食べて
帰宅したら、気絶したようにすぐ就寝。
5時間ほど寝たら、飛び起きて出社してハードワークの繰り返し。
これを何年もやっているうちに、だんだんと腸の調子が悪くなってしまいました。
毎日、ねっとり粘液質なゆるくて、とても臭い便しかでなくなってしまったのです。
このころは上司や妻に「口臭が尋常じゃない。人の臭いでない。臭すぎる」とまで言われました。
自分では口臭にまったく気づいていなかったのですが・・
そして、会社の研修旅行で同部屋の上司に、
私の大便の後のトイレの臭いが臭すぎて
「お前、何か病気ではないのか?」と本気で心配されてしまいました。
後で医者に調べてもらってわかったのですが、実はこの症状こそ、
腸が慢性炎症しているという状態でした。
腸は栄養を吸収する大事な器官ですが、毛細血管が集中し、
臓器の中でも非常に酷使される部位だと言われています。
この部分にストレスと必要以上の飲食の消化吸収の負荷が毎日のようにかかると
腸が炎症し、さらに、その炎症が慢性化するのです。
この腸の慢性炎症ですが、何が怖いかというと、
この腸の炎症は他の臓器に飛び火するということなのです。
つまり、腸が慢性炎症になると、膵臓や肝臓の炎症につながるのです。
その理屈も既にわかっています。
そのポイントとなる成分が酪酸という成分です。
酪酸とは腸内細菌が生み出す「短鎖脂肪酸」の成分の一つです。
実はこの酪酸は体内の炎症を抑える、腸内細菌が生成する天然の抗炎症成分です。
この酪酸は、
加齢とともに善玉菌が減少してしまうと、腸内で生成する酪酸も減少してしまうのです。
さらに、
腸が慢性炎症の状態になってしまうと、この酪酸が腸で大量に消費されてしまい
膵臓や肝臓などの臓器にまで抗炎症成分である酪酸が
行きわたらなくなってしまうのです。
そうすると、膵臓や肝臓の炎症を抑えるための酪酸が不十分で
膵炎から膵臓癌になったり、肝炎から肝臓癌に悪化したりということが起きてしまうのです。
最近では研究が進んでいる病院では、肝臓や膵臓を長期的な視点で
回復させるために、まずは腸内環境を整えるということを先に取り組ませているのです。
癌にならないためには、まず体の炎症を小さな芽のうちに
ついばむことなのです。
ただ、一つ大事なこと。
癌が発症してしまったら、その癌の部位やステージよって
千差万別なので、短鎖脂肪酸に頼れば大丈夫だとは思わないことです。
短鎖脂肪酸で癌が治るといったような、
甘いささやきをするような業者には騙されてはいけません。
(術後の免疫ケアとして食事に短鎖脂肪酸を取り入れることはいいことですが、
癌を治す薬としては今の段階ではエビデンスが足りないのです)
特に会員登録でねずみ講のような販売業者には十分に注意してください。
100%、必要以上に高額な数万円以上の商品を押し売りされます。
あくまでも癌の予防という認識で、短鎖脂肪酸を毎日接種する、
そして善玉菌を増やす努力を日々行うことが大事なのです。
腸内環境を整えるということは一朝一夕ではできないのです。
また、本当にちゃんとした短鎖脂肪酸であれば、ウンチのような変な臭いは一切ありません。
短鎖脂肪酸の香りと味わいは、濃縮熟成したレモンのような深みと厚みのある
さわやかな酸味なのです。変な香りがするものは雑菌が残っている可能性があります。
ちゃんと製法特許をとった高純度の短鎖脂肪酸のサプリメントを選びましょう。
最後にまとめですが
腸の慢性炎症は万病の元です。
腸の慢性炎症を抑えるためには、腸内環境を整えること
つまりは、腸内の善玉菌を増やすこと、そして短鎖脂肪酸をサプリメントで接種することが大事です。
(一般的な乳酸菌サプリメントやヨーグルトでは効果はないのでご注意ください。
乳酸菌由来の短鎖脂肪酸で探すことが大事です。)
もちろん、肉、油、アルコール、炭水化物の取りすぎ、ストレスは腸に負担をかけます。腸の炎症の原因となりますのでご注意ください。
<コラム:参照:大腸がんの患者数男性で初めて一位に>
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100031/081900091/?bpnet

2013年ついに男性も大腸癌が患者数一位となってしまいました。
はっきり言いますが、今まで一位だった胃癌は今後、かなり少なくなることが予想されます。
なぜなら胃癌はピロリ菌による感染症なので
除菌が成功すれば胃癌になる確率は大幅に減るからです。
今後その認知は広がっていくかと思います。
もう、胃癌は除菌さえ成功すれば怖くありません。
(除菌中に酒さえ飲まなければ成功確率はかなり高いです。)
また肺癌も今後は男性に限っては減少していくでしょう。
(逆に肺がんは女性が今後間違いなく増加します。これは喫煙率と非常に密接な関係があります。)
しかし、その一方で
大腸癌はまだまだ増えます。これは間違いないです。
特に今、40歳以上の方が今後30年で大腸癌になるのが急激に増えると予想しています。
これだけ食が洋食化(肉、油、スウィーツなど)し、野菜不足、運動不足の現代社会では
避けて通れないと思います。
大腸癌にならないためには、正しく腸内環境のケアをすることが大事です。
私はその一助となるような情報提供を心掛けていきたいと思っています。